骨盤の評価方法!骨盤の傾きが与える姿勢への影響

2018年8月31日

本日、成人式を終えた学生の皆様、おめでとうございます。

さて今回着目するのは、姿勢分析や動作分析で要となることの多い骨盤です。

骨盤の位置や運動などは、観察のみでは捉えきれないと思いますので、ランドマークをしっかり触れるようにしておくことが前提となります。

皆さんはASISPSISはピンポイントで触れるでしょうか?

それでは説明していきましょう。

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骨盤の評価方法について

骨盤は腰椎と連結する仙骨、大腿骨と連結し股関節を形成する寛骨、脊柱の終点である尾骨からなる剛体になります。

骨盤の形態は複雑なため姿勢や動作の中で骨盤を捉えるには、ある程度の経験が必要になります。

よく触ることで各ランドマークの位置や傾斜などが捉えられるようになりますので、まずはひたすら触って行くことが大事だと思います。

骨盤中間位とは

骨盤の前後傾中間位とは、生理的なノーマルポジションを指します。

これは矢状面でASISよりもPSISの方が、1~2横指高い位置にある場合になります。

前後で指を当てて、横からのぞき込みながら高さを比べてみましょう。

ASIS  [骨 盤] PSIS

もしASISよりもPSISの位置が3横指以上高いのであれば、それは骨盤前傾位となります。

反対にPSISの高さが1横指未満であれば、それは骨盤後傾位となります。

日頃からASISとPSISを指の先で捉えられるように、ランドマークを触察する練習をしておきましょう。

この基準は立位でも端坐位でも変わらないので、統一して覚えて下さい。

骨盤の運動について

続いては動作時における骨盤の運動について、3つの面で説明してみたいと思います。

ただし骨盤自身の関節運動は殆どありません。

あくまで骨盤は運動させられる側だということを、予め説明しておきます!

水平面の運動

よく骨盤が回旋していると表現する方がいますが、先ほど申した通り骨盤は腸骨、坐骨、恥骨からなる寛骨と仙骨、尾骨からなる剛体になります。

この塊が回旋運動をするというのはちょっと想像できませんよね。

骨盤というのは、隣り合う関節が運動を起こすことで回転運動をします。これをよく回旋運動と表現しているのだと思います。

立位で骨盤が水平面上で回転している姿勢を取っているならば、これは腰椎や股関節の回旋によって出来た姿勢になります。

よって脊柱の捻じれやアライメント、また股関節の角度にも注目するべきとなります。

矢状面の運動

横からの観察で注目して頂きたいのは、腰椎の弯曲と股関節の角度になります。

骨盤が前傾や後傾することで、股関節は屈曲位になったり伸展位になったりと変化していきます。

図のように骨盤が後傾していくと股関節伸展位となります。

反対に骨盤が前傾していけば、股関節は屈曲していくことになります。

矢状面からの立位姿勢の評価では、必ず骨盤の角度と股関節の関係を意識して進めるようにして下さい。

また骨盤に隣接する腰椎ですが、生理的には前弯位を取ります。

骨盤が後傾位を取る事により、腰椎の前弯というのは減少していきますが、反対に骨盤が前傾していけば腰椎の前弯は顕著になってきます。

難しいかもしれませんが、骨盤の傾きと腰椎の前弯と後弯は必ず必要な知識ですので、頑張って覚えて下さい。

前額面の運動

前額面での骨盤の位置は、傾きで表現されることが多いと思われます。

当然、骨盤のみが勝手に傾く訳ではないので、腰椎の側屈や、股関節の内外転運動も関係することになります。

例えば脚長差により骨盤が傾く場合にも、短い方の脚では股関節が外転位となり、長い方の脚では股関節内転位を取ります。

骨盤の傾きについては、左右の12肋骨と腸骨稜の隙間に、手や指を押し込み、そのまま下げることで腸骨稜の高さを観察します。

「右傾斜」とか言われても、右が上がっているのか、右が下がっているのか分かりません。

よって右腸骨稜が左腸骨稜に対し1横指上に位置する、などといった記載の方が良いかもしれません。第3者が聞いても理解できる説明方法を事前に考えておきましょう。

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腰椎と股関節の運動連鎖

この話は立ち直り反応にも関係しております。

ちょっと実践で説明させて頂きます。

① 踵を浮かせて荷重移動
この写真であれば、左右の肩の高さが変わらないようにするために、左腸骨稜を下げて骨盤を傾けています。

そして骨盤に連れられて腰椎は左に傾いてしまうことになります。

その左への傾斜に対し、胸椎~頸椎が右へ戻しカウンターをあてるように立ち直り反応が出現しているはずです。

また左股関節は外転位となることも特徴的な運動連鎖となります。

 

② 踵を浮かさないで荷重移動
同じく左へ荷重移動しているにも関わらず、今度は右腸骨稜が下がり、先程とは反対に骨盤が傾いているのが分かります。

右に傾いた腰椎に対して、胸椎~頸椎が左へ立ち直っているのが分かります。

そしてもう一点、左の股関節は内転位となっている点にも注目しておきましょう。

このように単純に「左へ荷重が移動した」といっても頭の位置、各関節運動は様々なパターンで変化していきます。

骨盤の評価では、隣接する関節がどのような影響を受けているのかを知っておくことが重要となります。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

骨盤が位置を変えることで、様々な関節が勝手に動いてしまうし、ちょっとした方法の違いで関わってくる関節運動が変わることが体験できたんじゃないでしょうか?

繰り返しますが、あくまで骨盤というのは剛体になります。

隣り合う関節を評価するためには、まず骨盤の角度や位置を把握することが大切になります。

良く触り、練習を繰り返すことで、動きのなかで変化し続ける骨盤を捉えられるようになりますので、日頃から意識して触察して頂けるといいんじゃないでしょうか!!

それでは今日はこの辺りで、アドュー!

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