リハビリ 評価の進め方!動作の介助量を決定しよう

2018年8月31日

新年、明けましておめでとうございます。

一発目のテーマは、動作の介助量です。

我々セラピストの仕事は、患者さんができない動作を、ただ手伝うのではなく、能力を最大限に引き出すことも含まれます。

しかし、介助と言っても、いったい何を助けているのでしょうか?

患者さんの動作を介助する中で、いったい何を理解しているのか、一緒に考えてみましょう。

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動作の介助量について

動作介助を評価する際、できない動作を助けるのではなく、できない部分だけを助けます。

それでは、評価の進め方を解説していきます。

介助の量を評価

介助といっても、軽く触れる程度のものから、身体を抱えるまで、幅広く存在します。

介助量の評価では、患者さんの、機能的自立度から採点する、FIMがあります。

世界的に使われていますが、細かい部分に関しては、やはり、セラピストが直接評価するべきだと思います。

そこで、まずは介助の量を評価するため、一般的に使われている用語を、説明していきます。

軽介助

軽介助は、見守りや、声掛けなど、必要最低限の介助を指します。

動作の主な動きは、患者さんが行い、それに対し、簡単な手助けすることが軽介助になります。

FIMでは、見守りや口頭指示は、軽介助には入りません。

しかし、それ以外のケースでは、他人からの助けが必要であれば、それは介助ありとみなされます。

よって軽介助とは、FIMの4~5点に相当する、声掛けや監視、身体に触れての誘導などを包括する言葉となります。

中等度介助

ここが1番やっかいです。

幅が広いため、客観的な判断が難しいのです。

そのため、介助したことと、患者さんが行ったことを比較し、自分から申告すると良いでしょう。

 歩 行中等度介助)
歩行の介助点は、後方から両腋窩介助。

下肢の振り出しに合わせて、左右への荷重移動の誘導と、転倒に備えて支持をする。

そのため中等度介助と判定した。

このように、人に指摘される前に、介助した内容を書いてしまい、だから中等度なんだよ!と前置きしちゃいましょう。

最大介助

このレベルだと、動作の主導権は介助者になります。

患者さんは、動作の一部を自分で行うが、介助者がいなければ、その動作を遂行できないようなケースです。

寝かせるときも、起き上がらせるときも、介助者の負担は最大になります。

1人でなんとか可能なレベルが、ここに入る!と言いたいところですが、結局それも主観的な部分が拭えないですね。

次の全介助を知ると、少しイメージできるかもしれません。

全介助

介助者だけで動作を行うことになります。

わずかな協力動作があったとしても、それ自体は介助者の負担軽減となるだけで、動作能力に関係しない場合は、全介助とみなします。

また、ベッドへのトランスファーでも、2人から4人必要だったりと、体格や残された機能によって幅があるのも特徴です。

要するに、大変さが青天井ということですね。

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介助点の質を評価

患者さんが自分でできるのに、介助者の都合で手を貸すのは、過介助となります。

おせっかい!ということです。

まぁ焦らず、患者さんが協力できる動作など、少しずつ見極めてから評価しても遅くはないですよ。

それでは、各動作において、どのような介助が入るのか、質の部分について簡単にご紹介してみますね。

寝返り動作

寝返りは、全くできない!という人と、環境によっては問題ない!という人に分かれます。

後者の環境作りですが、大抵はベッドが柔らかくて難しい!というものです。

ベッドマットを硬いものに交換するのも手ですが、その前に、寝返るためのスペースに着目してみましょう。

特に病棟のベッドや、レンタルの物は、幅が狭いため、柵を引っ張っても、力が入りづらいのです。

例えば、寝返りするスペースを作るため、あえて反対方向へ移動することをさせてみます。

ブリッジで少しづつ移動しても良いですし、柵を押しながら強引にズレても良いです。

広いスペースがあってもできないのか、それとも寝返り自体が全くできないのか、まずはここから評価してみて下さい。

起き上がり動作

寝返りとの違いは、この動作では、布団を剥ぐ動作が入るという点です。

布団が邪魔で1人で起き上がれない人って、結構いらっしゃるんですよね。

まずは、布団あり、布団なし、2つの環境での起き上がり動作に違いがないか、確認してみましょう。

もしかしたら、布団を剥いであげるだけで、あっさりと起き上がってしまうかもしれませんよ。

それでもダメだった場合、手を貸す前に、手順を指示してみて下さい。

 ① いったん横を向いて下さい

 ② 両足をベッドから降ろして下さい

 ③ 柵をもって頭を肘の上に移動して下さい

 ④ 肘でベッドを押して起き上がりましょう

このように、手順だけの指示で起き上がれる場合、この通り反復させて、自立を目指していきます。

同じ軽介助でも、声掛け ⇒ 見守りといった成長があれば、患者さんのモチベーションにもつながりますね。

立ち上がり動作

足を引いて! 浅く腰掛けて!

この2つの指示で立てる人もいます。

しかし、離殿に介助をするのであれば、引き上げる前に、お辞儀させる方向に注意しましょう。

無理に上方向へ引き上げると、お互い体勢がキツくなりますので、患者さんの能力を低く見積もってしまいかねません。

立ち上がり動作になってくると、介助者のスキルも、介助量を決定する要因になりますので注意しましょう。

移乗動作

移乗動作は、病棟での安静度に、大きく関与します。しているADLを見極めるためにも、しっかりと評価しておきましょう。

まずは、1人でどこまで出来るのか?といった点から、評価するとよいかと思います。

転倒や転落の恐れがない範囲で、見守りや声掛けによる介助で、やらせてみましょう。

移乗を患者さん1人でやらせるには、少々勇気が必要になってきます。

しかし、自分の不安解消のために、見守りや声掛けが必要だと、間違った判断をしていては、患者さんのADLは良くなりません。

安静度の決定は主治医がやります。また、最終的に1人でやるかやらないかは、患者さんが決定することになります。

だから転倒を恐れるだけではなく、どのような環境が必要なのか、車いすの向きや、ベッドとの距離などを、試行錯誤して前進しましょう!

また、日頃から近くで観ている、同室者の方や、介護士さんなど病棟スタッフの意見なんかも参考にすると良いかと思います。

おわりに

動作を助けるのは簡単です。

しかし、何を助けているのかを、他人に説明するのは、容易ではありません。

 説明できる=評価できてる

といえますので、

「何を助けてんだっけ?」と、日頃から自問自答すると良い訓練になると思われます。

だから、実習生の皆さんも、

「それって何を介助してんですか?」

と、グイグイ質問しちゃって下さい。

セラピストにどんどんプレッシャーを掛けちゃって下さい。

質の高い評価ができるよう、介助ひとつをとっても、根拠を追い求めて頂きたいと思います。

それでは今日はこの辺りで、アドュー!

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