オンエルボーの仕組みを分解!起き上がり動作分析の進め方

2018年9月3日

日々の疲れがたまり、ソファで寝てしまうのが、当たり前になってきたという皆様、こんにちは。

一日の始まりは、起き上がり動作から始まりますが、寝返りと同様で、この動作にも様々なパターンがありますね。

そこで今日は、起き上がり動作の重要パターンである、オンエルボーの仕組みを解説してみたいと思います。

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オンエルボーとは

オンエルボー(On elbow)は、肘をつき、その上に頭を移動することです(恐らく…)。

背臥位から、横方向へ起き上がる際、身体を捩じり、肘をついて、図のような姿勢になることを指します。

私の朝は、まず、携帯のアラームを止めて、うつ伏せになります。その後、数回のスヌーズを経て、両手でガバっと起き上がります。

皆さんも、「よし!起きるか!」と、真っ直ぐ起きる場合もあれば、腹臥位から両手を使って立ち上がる場合もあるでしょう。

要するに、目覚めた時の姿勢や、その時のテンションに合わせて、パターンは変化していくということです。

メカニズムについて

それでは、起き上がり動作を相分けし、背臥位からオンエルボー、オンエルボーからオンハンドまでを、分けて解説していきます。

オンエルボーまで

頭と肩甲帯の合体

まずは、準備段階になります。

起き上がりをする前に、肘から近位の部分を固定する必要があります。

そのため、頭部を回旋し、かつ肩甲帯に寄せることで、1つの剛体にすることで、起き上がりが開始できるのです。

頭を肘の上に運ぶ

起き上がり動作の中で、1番大きな仕事とは、頭部の運搬になります。

ボーリングの球のように、重い物体を床から持ち上げるので、大掛かりな作業ですね。

ここでは、肘の上に荷重を移すため、頸部と体幹の、屈曲回旋運動が起こります。

この動きの重要性は、下肢を重りとして使えているか?という所です。

右側に起き上がるのであれば、右下肢が土台になっているかを評価する必要があります。

そのメカニムズはこちらを参照!

ちょっと注目して欲しいのが、頭の移動は、肘を通り越していますよね。

これは、次の相への布石となっています。

オンハンドまで

オンハンド(On hand)は、手に荷重し、頭をその上に運ぶ相になります。

オンエルボーまでは、肘の屈曲運動でしたが、頭部が生み出す遠心力に合わせて、肘を伸展運動に切り替えます。

これにより、頭部を1番高い位置まで、効率よく運ぶことができました。

ちなみに、この相で反対の手も一緒に使うと、オンハンズ(On hands)と呼び名が変わります。

まぁ、オンエルボーというのは、オンハンドになるための、布石ということだったんですね。

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腕の位置による違い

オンエルボーになる際、開始肢位の腕の位置により、起き上がる方向が微妙に変化します。

腕の位置は、身体との距離、即ち外転角度になります。この2つの違いも、ぜひ覚えて欲しいと思います。

外転角度が大きい

外転角度が広がると、起き上がりの初動は、頸部と体幹の回旋運動になるため、寝返り要素が強くなります。

<メリット>
・肘への荷重移動が楽
・オンハンズがやりやすい
・柔らかいベッドでも可能

<デメリット>
・狭い場所ではできない
・上肢の負担が大きくなる

肩の外転角度を、60°・90°など調整してみて、1番上肢に力が入りやすいポジションを見つけてあげましょう。

外転角度が小さい

上肢が体側に近いと、起き上がりの初動は、頸部と体幹の屈曲運動が優位となります。

そのため、下肢を重りとした、腹筋運動をするような動きに近づきます。

<メリット>
・肘へ荷重移動する必要がない
・狭い場所でも起き上がれる

<デメリット>
・下肢と体幹の負担が大きい
・柔らかいベッドでは難しい

わざわざ、腕を身体に近づけて、起き上がる人はいませんよね。

なので、あえて近づけさせた状態で動作を反復させ、下肢や体幹筋のトレーニングにするなど、リハビリプログラムに応用させて頂ければと思います。

おわりに

さて、オンエルボーに必要な、能力と運動について解説してみました。

たとえ、起き上がり動作が自立した人だとしても、スローモーションでやらせてみると、結構粗がでてきます。

さらに、肘の位置を変える、固さの違う環境で行わせるなど、試していくことで、機能面が理解できるのではないでしょうか。

私の考える動作分析とは、

 とにかく試す!それを考察する!

これの繰り返しです。

患者さんによく触り、患者さんに指示を出し、患者さんの感想を聞く。

そうすると、うっすらと見えてきます。

ただ、眺めているだけでは、何も判りませんので、少しでも前進していけるよう、工夫してみて下さい。

それでは今日はこの辺りで、アドュー!

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