ベッドサイドリハは怖くない!新人PTにもできるリスク管理

2018年10月30日

ようやく仕事に慣れてきたという、理学療法士1年目の皆様、こんばんは。

日頃から、リハビリ室でセラピーを実施しているかと思いますが、患者さんによっては、ベッド上で行うこともありますよね。

そこで今日は、ベッドサイドのリハビリについて、ぜひやって欲しいリスク管理について、簡単に説明していこうかと思います。

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ベッドサイドとは

外来患者と入院患者で、リハビリ室の場所が分かれていたり、PTとOTが同じリハ室を使ったりと、病院によって様々なパターンがあります。

病床がある病院では、リハビリを患者さんのベッド周囲で行うことがありますが、これを、ベッドサイドと呼びます。

医師の指示だったり、病棟の都合だったり、患者さんの希望だったり、様々な理由でベッドサイドでリハビリすることになります。

ベッドサイドの特徴

基本的に、リハ室に来れない方に実施します。

例えば、急性期で健康状態が不安定だったり、人が集まるところではやりたくない!という理由もあります。

もし、先輩について、ベッドサイドの見学に行けるチャンスがあれば、なぜベッドサイドで実施するのか、事前に質問してみましょう。

いつもと違う場所だからといって、緊張する必要はありません。そこでは、ごく普通のリハビリが実施されますよ。

ベッドサイドでのリハビリ

それでは、入室してリハを始めましょう。

ベッドサイドだからといって緊張することはありません、そこは、ごく普通の生活空間です。ガチガチになって、何もできないなんてことがないようにしましょう。

当然、療法室で行うセラピーよりも、多くのことに注意を払う必要があります。心にゆとりが持てるよう、これからお話する内容を事前にイメージしておきましょう。

ルート管理について

点滴を確認

まずは、ベッドの周囲をみてみましょう。

ベッドサイドでは、点滴をしたままリハビリをすることが多いです。そこで、見学しながら、

 ・点滴台がどこにあるのか

 ・どこに針が刺さっているのか

これを確認しておきましょう。

針が刺さっている場所は、過度に曲げたり、力を入れたりすることを避けます。

セラピストが、ちゃんと点滴に配慮しなければ、事故につながります。まずは、落ち着いて確認して下さいね。

尿カテーテルとウロバック

ウロバックは、ベッド柵に引っ掛けられているので、すぐに気づけると思います。

これを見つけたら、当然、カテーテルを引っ掛けて抜けないよう注意します。

もしも引っ掛けて、尿道からカテーテールが抜けたら…、う~ん、考えただけでも恐ろしい。

その他、以下の点に注意しましょう!

 ・高い位置にして逆流させない

 ・衛生面から床に置いたりしない

 ・折り曲げて閉塞させない

また、カテーテル部分に尿が溜まっている場合には、バックに流してあげましょう。

もし、この患者さんをベッドから起こすのであれば、事前に、ウロバックはどこに引っ掛けたら平気か?など、イメージしておくことがリスク管理につながります。

マーゲンチューブと胃ろう

マーゲンチューブ(経鼻胃管)で鼻から、胃ろうでは、胃に直接管をつないで、栄養や薬を体内に入れていく方がいます。

これらの処置がされている方は、栄養に時間が掛かるため、リハビリを組む時間に配慮する必要があります。

また、栄養直後の体位変換は、逆流による嘔吐などの危険性があるため、注意が必要です。

酸素投与での管理

きっと中には、鼻カニューレやマスクで、酸素投与されている患者さんもいるでしょう。

これは、人工呼吸器とは違い、ただ血液に溶けやすい酸素を送っているだけです。

外れたら即危険!という訳ではありませんので、落ち着いて対応しましょう。

当然、パルスオキシメーターで、SpO2を測定しながらリハビリを進めます。

サチュレーションの意味、数値の基準など、事前に勉強しておきましょうね。

また、酸素が投与されている量も、確認しておくと良いでしょう。例えば、3ℓとなれば、1分間に3ℓの酸素流量があるという表記になります。

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原状復帰は超重要

ベッドサイドは病棟で行うので、アウェイ状態だと考えおきましょう。

そこで、絶対にやって欲しいのが、リハビリ終了後の原状復帰になります。

ミトンの再装着

来室時に、もし患者さんがミトンをしていれば、誰でも気づきますよね。

ミトンをしているということは、何か、触られたくないものがあるはずです。

点滴やカテーテルを引っこ抜いてしまったり、爪で身体を引っ掻いてしまったり、何らかの予防対策だと思われます。

手指のROM-exなどで、やむを得なく外したならば、終了後は、すぐに再装着するように心がけましょう。

リハビリスタッフによる、ミトンの付け忘れが原因で起こった事故なんて、チーム医療としては最低、最悪なので絶対に避けて下さい。

抑制帯の再装着

最近では、倫理的な問題から、ベッドに縛り付ける病院は減っています。しかし、やむを得ない場合は、抑制帯を使用するケースもあります。

特殊なマグネットで固定しているものもあれば、単純に縛っているものもあります。

特に前者では、外すための専用マグネットが必要になります。

病棟から借りてポケットに入れたまま、リハ室に戻ってしまうなんてことになると、あとでヤキが入りますので注意しましょう。

リハビリ終了後は、ミトンと同様に、必ず同じ位置同じ場所に再装着しましょう。

ベッド柵の再設置

ベッド柵は、看護方針により、設置する本数が決定しています。

自立度の高い人は、起き上がりやすいよう2点柵、寝たきりの人は、転落防止のため4点柵といった感じです。

リハビリで柵を引っこ抜く際は、ウロバックがぶら下がっていたりしますので、別の場所に移動させておくと良いでしょう。

また、抜いた柵をベッドに立てかけておくと、ちょっとしたはずみで倒れてしまい

 「ガチャーンッ」

と大きな音が鳴ってしまうので、面倒でも倒れない場所に置きましょう。

そして、抜いた柵を戻さずに退室ないと、患者さんが転落するリスクがあるので、

 絶対に元に戻しましょう

寝ている向きも元通り

例えば、来室時には、右側臥位で寝ていた患者さんに、リハビリ終了後、

「テレビ観るから左側にしてくれ!」

と言われてしまった場合、どうしましょう?

言われた通りにするのか、原状復帰を優先するのか、判断が難しいですね。

もしかしたら、褥瘡予防のために、体位変換の時間を、病棟が管理しているかもしれないので、患者さんの希望通りにしてあげたのであれば、その旨を、担当看護師に伝えれば良いかと思います。

トラブルは、自分で回避するものです。

原状回復ができない場合は、必ず病棟に申し送りましょう!

弾性ストッキングの再装着

こちらは布団を剥がないと、パっと見では気づけません。

弾性ストッキングの効果としては、急激な血圧低下や、深部静脈血栓症の予防目的で使用することが多いです。

よって、装着している方がいれば、起立性低血圧などの症状を疑い、血圧測定を小まめにするなどの配慮が必要です。

また、弾性ストッキングを下げて、下腿をマッサージしたりするのであれば、当然、元に戻すことを忘れないようにします。

そのために、外した弾性ストッキングは、目立つ所に置いておきましょう。

ベッドの位置を再調整

ベッドサイドでは、ギャッチUpしたり、病棟ベッドの位置を動かしたりします。

ベッドの高さを下げるのであれば、下に何か物がないかを確認します。

電動ベッドは結構パワフルなため、ごみ箱くらいなら簡単に粉砕しますので、360°の目配りと気配りで注意して下さい。

こちらも当然ですが、元の位置、元の角度に戻します。しかし、リモコンだけは、患者さんに持たせて良いのかは判断が必要です。

自分で動かして、腕が挟まった!なんてことがないよう、気に留めておいて下さいね。

ナースコールの位置

患者さんが困った時は、ナースコールしますが、リハビリ中に手が届かないところに置いて、そのまま帰らないよう注意して下さい。

苦しくて痰を吸引して欲しいけど、ナースコールが手元にない!なんて恐ろしいですよね。

重大な事故になる恐れがありますので、リハビリ終了後は、必ずチェックするようクセを付けておきましょう。

センサーの再設置

ナースコールには、もう1種類あります。

それは、足元に置いたマットに触れたり、服に装着したヒモが引っ張られると反応する、いわゆるセンサーキャッチですね。

勝手に部屋から抜け出してしまう患者さんに、使用されることがあります。

当然、リハビリ中は、センサーが反応しないよう電源を切り、終了後に戻します。

患者さんによっては、夜間のみセンサー対応など、看護方針がまちまちですので、事故防止のためにも必ず確認しましょう。

おわりに

さて、少し長くなってしまいましたが、ベッドサイドに関するリスク管理を解説してみました。

上記したものは、新人セラピストでも簡単にできるものです。

これらを徹底しておけば、きっと病棟スタッフからも、「あの人は信頼できる!」という印象を与えられるでしょう。

ベッドサイドの患者さんは、色々な配慮が必要になります。

いざ、体位変換や移乗をする時になって、頭が真っ白にならないよう、事前にイメージをつけておきましょう!

それでは今日はこの辺りで、アドュー!

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