リハビリのゴール設定!達成できる具体的な目標の立て方

2018年8月28日

1年目、2年目と、徐々に経験年数を積み重ねておられるPT・OTの皆様、こんばんは。

さて、そろそろ今年度も終わりを迎えます。

皆さんは自分に課した今年の目標を、無事に達成できましたか?

そして次のゴールは決まりましたか?

学生時代の実習では、具体的なゴール設定が立てられず、発表でふるぼっこされた苦い思い出をお持ちの方もいるかと思います。

そこで今日は「良いゴール」の設定方法を、お伝えしていきたいと思います。

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ゴール設定とは

普段の生活で、ゴール(目標)を立て、それを達成する!なんてことは、あまりありませんよね。

リハビリにおいては、患者さんの健康状態や身体機能を、これだけUpさせよう!という意味を込めて、患者さん1人ひとりに設定します。

自分の目標ですら難しいのに、他人のこととなれば…、さらに難しいですよね。

良いゴールの条件

良いゴールとは、具体的な根拠があり、かつ現実的なものであるべきだと思います。

ではその理由を1つずつ説明していきます!

達成の基準が明確

患者さんへのゴール設定の前に、まずは自分のことで考えてみませんか?

「自分がどう成長したいのか?」

シンプルな内容って、以外に具体的なゴールを立てられないですよね。

例えば実習生であれば、病院に慣れる!

新人セラピストであれば、しっかりと評価が出来るようになる!または、患者さんから信頼されるようになる!といったゴールにすると思います。

内容はとても重要なことだと思います。

しかし何をもってゴールをしたのか?

これが判別できないので、良いゴール設定とは言い切れません。

例えば陸上選手の「自己ベスト更新」であれば、シンプルかつ分かりやすい目標ですよね。

だってタイムが0.01秒でも上回れば自己ベスト更新となり、誰がみたって達成度は100%となるのですから。

達成したのか? していないのか?

この判別がしっかりできるって、ゴール設定に欠かせないと思いませんか?

進捗状況が分かる

立てたゴールに対し順調に進んでいるのか?

これを提示することも必要です。

患者さんのゴールを、

「4週間で100mを歩けるようにする!」

と設定したのであれば、

1週間後に25m達成し、2週間後には50m歩けている!といった、短いスパンで進捗状況を把握できます。

仮に3週目で60mしか歩けていないのであれば、60%しか達成していないので、ゴールまでの計画に遅れが生じていることが分かります。

反対に3週目で達成してしまったとすれば、残りの1週間で150mまで延長しよう!などの上方修正も可能になります。

リハビリの様子が分かりやすいゴールにしておけば、必要に応じてプログラムの追加、ゴールの再設定など臨機応変に対応出来ます。

よってゴールを設定するときは、進捗状況が分かりやすいものにしましょう。

期間が提示されている

リハビリは無制限に実施できませんので、ゴール設定にはある程度の目安(期間)が必要になってきます。

一般的には、

 短期目標:Short Term Goal

 長期目標:Long Term Goal

を使って期間を設定します。

期間といっても、初期評価だけで10日後、2週間後など、正確かつ完璧な日数を設定しろ!という訳ではありません。

そんなのは無理に決まっています。

ゴールを達成するために、具体的な行動がとれるように期間を設定するのです。

明日やる!やっぱ明後日にする!

とならないよう、セラピストに宣言させ、それに伴う行動を取っているのか?という判断ができるようにするためなのです。

でも安心して下さい!

 初期評価時よりも調子が良さそうだ!

 う~ん、このままじゃ達成は厳しいな!

こう思ったら、期間を短縮したり延長したりすれば良いのです。

はい、ちょっと注目!

Term(期間)の読み方はタームです。

時々ショート・ターンゴール!」と、ドヤ顔で言われて微妙な空気が流れることがあります。

是非、注意して頂きたいと思います。

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ゴールを達成できない時は

リハビリは生ものですから、当然予定通りいかないことの方が多いです。

だからといってそのままにせず、しっかりと責任ある対応を取って頂きたいと思います。

原因を考察する

なぜ達成できなかったのか?という考察をするために、思い当たるフシがあるものを挙げてみて下さい。

・熱発で1週間リハビリを休んでいた

・薬を変えたら逆に体調が悪化した

・初期評価での見通しが甘かった

・そもそも無理なゴールを設定していた

終わってしまったことを悔やむためではなく、残された時間を有効にするため、また次に繋げるために考察するのです。

 どこに間違いがあったのか?

 何が原因だったのか?

これを追求して下さい。

失敗があるならば、そこから学んで次に活かしましょう!

チームでリカバリーする

達成できなかったということは、患者さんにはまだ課題が残っているということです。

その対応…、どうしましょう?

こんな時、一人で責任を背負い込む必要はありません。

 退院後は在宅スタッフに依頼する

 自宅での自主訓練で達成を目指す

 住宅改修で対応していく

など、患者さんやそのご家族、ケアマネを含む在宅スタッフ、デイケアのセラピストなど、あらゆる資源を活用し、100%に満たなかったものを埋めていきましょう。

失敗しない人なんていません。

もし達成できなかったとしても、放置することなく最後まで行動できるのであれば、きっとゴール設定が少しだけズレていた程度でしょう。

何も心配いらないと思いますよ!

ゴール設定の一例

ここまで読んで頂いてありがとうございます。

では最後に、私が実践しているゴール設定をご紹介したいと思います。

それはズバリ、Stepの設定です!

これはゴールに合わせて、どのような順序で段階を踏んで行くのか!というものになります。

それでは例を挙げてご説明します。

大腿骨頸部骨折で、人工骨頭置換術後の初期評価耳におけるゴール設定になります。

ざっくり簡単に

 STG:平行棒での歩行自立

 LTG:T字杖を使用した独歩の獲得

と、こんな目標を立てたとします。

この隙間にStepを挟み込んでみると、

1st step 平行棒での立ち上がり自立
2nd step 平行棒内で左右の荷重移動が均一に可能
3rd step 揃い型の歩行から徐々に通常歩行に
S T G 平行棒での歩行自立

前半は平行棒に慣れてもらい、徐々に歩行のイメージをつけるために設定してあります。

4th step 平行棒片手把持での歩行が可能
5th step 平行棒内で3動作1歩行を習得
6th step 近位見守りでT字杖歩行が可能
L T G T字杖を使用した独歩の獲得

後半は平行棒から卒業し、なんとか独歩可能レベルにするといった設定です。

少しずつ階段を昇って行くイメージです。

富士山を昇る時に、最初から最後まで頂上だけを見て進む人なんて居ませんよね。

きっと5合目、7合目と節目を意識して前進していくはずです。

より細かいゴール設定をしておけば、退院までの期間に合わせ、リハビリがやりやすくなるのではないかと思います。

損は無いと思いますので、是非お試し感覚でゴール設定にStepを書き足してみて下さい。

おわりに

リハビリにおけるゴール設定は難しいですよね。

まずは自分が1ヵ月後、半年後、1年後、10年後どう成長していくのか、ゴールを設定してみることから始めてみてはいかかでしょうか。

他人のゴールを設定するなんて、中々できることじゃありません。

まずは自分のことから始めてみましょう。

それでは皆さんが立てるゴールが、具体的かつ現実的なものになりますように!

今日はこの辺りで、アドュー!

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