中枢神経と末梢神経の違いは?苦手な神経系を克服しよう!

2018年8月27日

リハビリ職を目指し、日々、解剖学の勉強をされておられる学生の皆様、こんばんは。

神経系の勉強って、教科書だけではイメージがつかないので難しいですよね。かといって、肉眼で確認もできないし…。

神経系の知識が遅れると、疾患別の勉強にも影響がでますので、ぜひとも、早めに克服しておきたいところです。

そこで今日は、神経の初歩の初歩を、解剖学や生理学的に解説してみたいと思います。

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神経について

神経は、細胞体から伸びる、軸索で構成されるもので、中枢神経と末梢神経に大別されます。

神経系の名称

わかりやすくするため、豆もやしで解説してみますね。

もやしの豆の部分が神経細胞で、そこから線維が伸びて、最後は細くなって終わっていますね。

それでは、用語を確認しましょう!

神経細胞=ニューロン(neuron)

神経細胞には核があり、指令を発したり、受け取ったりできます。

この神経細胞が、びっしり集まると、薄い灰色になるので、灰白質と呼ばれます。

脳の場合、表面に神経細胞が集まっているので、外側が灰白質になります。

神経線維=ナーブ(Nerve)

もやしでいう、白い棒の部分です。

これは軸索と呼ばれる部分で、電線のように、電気信号を伝える役割があります。

この部分は白いので、神経線維が束になった部分を、白質と呼びます。

神経伝達=シナプス結合

神経は、次の神経に、電気信号を受け渡します。

軸索の最後尾は、神経終末と呼ばれ、神経伝達物質を使って、他の神経に情報を伝えます。

神経伝達物質は、ドーパミン、アセチルコリン、アドレナリンなど、100種類以上存在します。

神経系の分類

中枢神経

中枢神経は、脳と脊髄!と言われても、イメージできませんよね。

実は、脳も脊髄も、神経細胞と神経線維の集合体なんですね。

もやしが集まって、脳の形になっていると思って下さい。

おさらいですが、脳の表面にあるのが、神経細胞になり、そこから軸索が伸びています。

そして、その神経細胞と、神経線維が中枢神経ということです。

末梢神経

例えば、「肘を曲げる」という指令は、中枢神経の細胞から発動されます。

そして、その情報は、脊髄で末梢神経に託されることになります。

実は、脊髄の中央にある灰白質は、末梢神経の神経細胞の集まりからできているのですね。

末梢神経の細胞(前角細胞)が、神経線維を伝って、上腕二頭筋に収縮しろ!という命令を届けることで、肘が曲がるのですね。

よって、脊髄の中心は、末梢神経の細胞体です。だから、一概に脊髄=中枢神経、とはなりませんので、注意して覚えましょう。

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神経の伝わる順番

さて、神経の名称や、役割がぼんやりと見えてきたところで、一度、おさらいです。

中枢神経細胞が指令を発動!

 → 中枢神経線維
  → 末梢神経細胞
   → 末梢神経線維
    → 筋や器官

このような順番で、伝わっていきます。情報を伝える部分、受け取る部分をイメージして下さい。

脳神経について

脳神経の12対は、もう覚えましたか?

脳神経は、中枢?末梢?と聞くと、大抵の人は中枢神経です!と元気よく答えてくれます。

はい、実は、脳神経は末梢神経です。

人間では、12種類×左右=24本の脳神経が存在しています。

番号 名称 役割 核の場所
嗅神経 嗅覚 脳内
視神経 視覚
動眼神経 眼球運動 中脳
滑車神経 眼球運動
三叉神経 顔の知覚、嚥下

外転神経 眼球運動
顔面神経 顔の筋肉や味覚など
内耳神経 聴覚や平衡感覚
舌因神経 味覚や唾液分泌など 延髄
迷走神経 自律神経の親分
副神経 頸部周囲の運動
舌下神経 舌を動かす

この脳神経には、核があります。

その核と、筋肉や器官へ向かう線維を合わせたものが、12対の脳神経になります。

自律神経について

意思とは無関係に、活動してくれる自律神経ですが、こちらも末梢神経になります。

一見、中枢神経に思われがちですが、違うんですよね。

それでは、2つの自律神経をおさらいします。

交感神経

運動したり、興奮した際に、働きが活発になる神経です。

血液が必要!と思えば、心拍数を上げ、エネルギーが必要!と思えば、糖を作ります。

神経の経路は、第1胸髄~第3腰髄から出て、交感神経節を介して、臓器や器官に向かいます。

神経伝達物質は、アドレナリンとノルアドレナリンになります。

副交感神経

睡眠中など、リラックスしている時に、活動する神経になります。

身体を省エネモードにしてくれるので、血圧や心拍数などのバイタルは下がります。

神経の経路は、中脳、橋、延髄から出て、副交感神経節を介して、臓器や器官に向かいます。

神経伝達物質は、アセチルコリンになります。

自律神経の働き

交感神経と副交感神経は、拮抗関係ですので、どちらか一方が上昇すれば、反対は下降します。

  交感神経優位 副交感神経優位
呼吸 速くて浅い 深くてゆっくり
気道 拡張する 狭くなる
心拍数 上昇する ゆっくりになる
血圧 上昇する 低下する
汗腺 汗が出やすくなる 汗を出さない
膀胱 緩んで広がる 縮んで尿を出す
消化器 お腹が減らない お腹が減る
立毛筋 収縮する 反応しない

実際には、もっとありますので、覚えるのが大変だと思います。

そこで、喧嘩して興奮した状態を交感神経優位、寝る直前を副交感神経優位と考えましょう。

喧嘩の最中に「トイレ行きたい」と思わないので、尿を作らない、尿を出さない反応が出る。

眠る間際に、瞳孔が広がったり、臓器を活発にさせて、血糖値を上昇させようとしない。

こんな感じで、落ち着いて考えれば、自分の身体が教えてくれるはずですよ!

神経系のまとめ

それでは、今日お伝えした部分のまとめです。

 ・中枢神経は、脳と脊髄のみ

 ・灰白質は神経細胞の集まり

 ・脊髄の灰白質は前角細胞(末梢神経)

 ・脳神経は末梢神経

 ・自律神経も末梢神経

まずは、これだけを理解しましょう。

当然、もっと知識が必要になってきますので、解剖学、生理学の勉強は一生続きます。

疾患別の勉強にも役立つ日が来ますので、継続して進めてみて下さい!

おわりに

神経系はイメージが大切です。

全体像が掴めれば、中枢神経と末梢神経を、間違えることもなくなります。

リハビリ以外にも、医師、看護師、薬剤師を目指す学生さんが、一生懸命に勉強する分野です。

大変だけど、やるしかないのです!

ぜひ、頑張って勉強を継続して下さいね。

それでは今日はこの辺りで、アドュー!

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