理学療法士の就職活動!求人欄から年収や休日を算出しよう

2018年10月29日

就職活動を始めたリハビリ学生の皆様、また、転職活動中のPT・OTの皆様、こんばんは。

求人サイト求人票に書いてある待遇面。

見てもよく分からないから、基本給や賞与だけしか参考にしないって方も、いるのではないでしょうか?

病院などの求人は、殆どが給与制の表示になっています。

手当やらなんやらで、複雑に感じますよね。これが野球選手みたいに、年俸制だったら解りやすいのですけど…。

そこで、入職後に

「あれ?こんなはずじゃ…」

とならないよう、求人欄の正しい読み方を知り、知識を付けてから、就職活動、転職活動に臨んで頂ければと思います。

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支給額と年収について

求人広告に表示されている金額は、支給額になっています。この数値を12倍し、賞与やその他の手当を足したものが、年収になります。

しかし、給料日に貰える金額は「手取り」であり、税金や保険料などが差し引かれた金額になります。

一般的には、総支給額の約80%前後が、手取りの額になるとされております。

実際の明細を計算してみたところ、たしかに手取りは、総支給額の81%でした。

しかし、差し引かれる金額には個人差がありますので、例え同期だとしても、手取りの額面には差が生じます。

それでは、まずは総支給額について、説明していきましょう。

基本給と賞与

基本給は、文字通り、勤続年数や職種、年齢によって、雇用側が社内規定に基づいて決定するものです。その他の手当を、一切含まない金額になります。

求人の殆どが20~28万円のように、幅を持たせた記載になっているかと思います。

経験上の話になりますが、この高い方の金額は、

いつか、この金額になるかもね!

という意味で、経験や資格次第で、いきなりこの金額が貰えます!ということはないでしょう。余程のことが無い限り、低い方の金額が基準になるとお考え下さい。

誰もが気になる賞与(ボーナス)は、

基本給×月数となるため、基本給が上れば必然的に賞与もUPすることになります。

反対に基本給を安く設定し、その他の手当で穴埋めする方が、賞与の支給額を減らせることが可能ですので雇用側のメリットが大きくなります。

そこで賞与が3ヶ月分の支給だった場合の、基本給の違いによる差を表にしてみました。

  基本給 手 当 月 収 賞 与 年 収
Aさん 10万円 20万円 30万円 30万円 390万円
Bさん 20万円 10万円 30万円 60万円 420万円

このように月の給料は変わらないのに、年収では給料1ヶ月分の差が生まれています。

さらに昇給は、この基本給にだけ適応されるため、年収に直結します。

ん~基本給って大事ですね!

このような理由から、理学療法士や作業療法士の求人では資格手当が高めに設定されており、その結果年収が曖昧になってしまうのです。

<例>
(A)基本給 :168,000円

(B)資格手当: 50,000円

 A+B=218,000円

このような掲載方法では、ひと月に貰える額を提示しつつ、さりげなく基本給を低めに設定しているのですね。

諸手当について

先ほど出て来た資格手当(PTやOTの免許を持っている)も諸手当にあたります。

その他にも住宅手当、家族手当、皆勤手当、役職手当などが存在します。

聞きなれないかもしれませんが、北海道には冬季に支給される「燃料手当」というものがあります。

灯油代、ガス代などがかさむ冬にな無くてはならないありがたい存在ですね。

それでは、一般的な諸手当について、順を追って説明していきます。

住宅手当

これは家賃補助になります。

世帯主、持ち家か賃貸など、雇用側が設定した細かい規定により、金額が設定されます。

求人でよくみる記載は、

「住宅手当あり」といったものから

「住宅手当:2万円」のような具体的な金額が書かれたものまであります。

当然、雇用側としては重要なアピールになっていますので、支給する場合にはきっちり記載されていると思います。

もしも住宅手当の項目がない場合には、残念ですが支給されない可能性が高いと思われます。

家族手当

家族手当とは、配偶者や子供に対して支給される手当になります。

当然、独身の方には支給されません。例え自分の家族と同居していたとしても、雇用されている人間の扶養に入っていることが条件になります。

支給に関する記載は、

 配偶者:1万円

 第一子:5千円

 第二子以降:2千円

など一目瞭然ですので、自分の家族構成で算出していきましょう。

例えば妻、子供が2人の4人家族でしたら、

家族手当は17,000円の支給になります。

う~ん、既に家庭をお持ちの方にとっては、千円単位で気になる項目ですね。

通勤手当

これは出勤するための交通費のことを指します。

「全額支給」「上限2万円/月」などと言った記載になっており、解りやすいですね。

ひと月10万円以下の通勤手当は非課税となりますので年収に含まれません。

よって定期代を立て替えた分が帰ってくるだけの単純な話になります。

歩いて行ける圏内の人にも通勤手当支給する所もありますし、車通勤の人から駐車場代を天引きする所もあります。

要は「就業規則」次第となりますので、細かい部分は雇用側に問い合わせるしかありませんね。

調整手当

そう多くはありませんが、

調整手当:5,000円~

といった記載を目にすることがあります。

これは査定の「あそび」を設けることで、モチベーション維持目的だったり、社員同士の不公平を無くすため、雇用側が有効に活用できる手当になります。

例えば、4月入職で夏の賞与が貰えない人に支給したり、能力が高くて、よく働く人に支給したりします。

もちろん、基本給を低く設定するため、調整手当を多めに支給するケースもあります。

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基準外給与

基本給と諸手当の他に、基準外給与というものがあります。

これは残業代(時間外)や宿直、休日出勤などの手当が該当します。

これらは当然、月の働きによって大きく変動するため、基本的には求人サイトや広告に掲載されておりません。

たまに「月〇時間程度の残業あり」という記載を見かけます。

これが別途支給なのか、はたまた固定残業代なのか、これをきっちり記載しているケースは少ないため求人票からは判断出来ません。

固定残業代とはみなし残業と呼ばれるものであり、基本給に残業代が入っているからな!という、サービス残業の事前宣告ですね。当然、記載方法としてはグレーゾーンになります。

そして残業代は基本給を出勤日数で割り、さらに1日の労働時間を割った数を1.25倍したものになります。

PT・OTであれば恐らく残業1時間あたり、

1400~1800円程度に収まるのではないでしょうか。

基本給が高くても残業代が全く支給されないケース、基本給が高くてもきっちり残業代が支給されるケース、同じ時間で同じ支給額なら精神衛生上は後者が望ましいのかもしれませんね…。

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休日について

給与面の次に気になるのは、休日の日数じゃないでしょうか?

休日は、雇用側としてはなるべく出勤させたい、働き手としては1日でも多く休みたい、ってことで双方の折り合いが付きづらい項目だと思います。

週休二日について

求人欄に週休二日って書いてあると安心しますよね。

でも、週に休日が2回貰えると思っていません?実はこれって違うんですよね。

2回休みがある週が、ひと月の中で1回でもあれば「週休二日」記載できます。

毎週2回の休みが貰える場合に「完全週休二日」と記載されているはずです。

注意して下さいね!

年間休日について

一年間は52週間で計算します。

完全週休二日の場合には、104日になります。さらに16の祝日が足されますので、年間休日は、120日という計算になります。

実際には、土曜日が祝日だったりするので、多少前後することになります。

クリニックなどは、水曜日と土曜日が午前診療のため、午後が半休となることが多いです。

しかし、一般的には丸一日休める日を休日と定めるため、半休×2回+日曜日=週休2日とはならず、求人広告には「年間休日68日」とか少ない掲載になってしまいます。

また第2、第4土曜日は休日といった形で隔週で週休二日となる場合には、祝日と併せて90日前後となります。

いずれにしても、年間で10~20日も違うのであれば、考えてしまいますね。

求人先のサイトを直接チェックし、診療時間や休日などを把握した上で、独自に年間休日が算出できるようにして備えておきましょう。

有給休暇

有給休暇は、働き始めて6ヵ月後より支給されます。

これは労働基準法で定められた権利であるので、例え求人サイトに記載がなかったとしても必ず与えられるものです。

さらに有給休暇は、申請して使うのではなく、使うことを報告するものなのです。

「この日に有給を使います!」

と一方的に権利を行使して構わないのです。

でもまぁ、皆さんもご存じの通り、日本人の有給消化率は最低レベルの水準です。

2016年度の日本の有給休暇消化率は50%だったそうです(※有給休暇国際比較調査2016 エクスペディアより)

まぁ、角が立たないよう、上の人間に目を付けられないよう、周囲の顔色を伺って必要最低限しか消化するのが吉ですね。

有給が使いやすい、使いにくいは職場によって違いますので、先ほどの残業代と一緒で気になる方は事前の施設見学時に有給消化率などを確認しちゃいましょう。

出来れば全員が平等に使える職場が望ましいですね。

<理想の上司ランキング>
 1位:俺も使うからお前らも使え!

 2位:俺はいいからお前らだけ使え!

 3位:俺も使わないからお前らも使うな!

 4位:俺は使うけどお前らは使うな!

ん~、上司には率先して有給消化をしていって欲しいですよね。

慶弔休暇と育児休暇

慶弔休暇とは、近親者の結婚や出産などの慶事、身内に不幸があった際の弔事に社員が取得出来る休暇になります。

これはリフレッシュ休暇などと一緒で、雇用側の好意となり就業規則によって定められるため、与えられる日数などは変化します。

恐らく殆どのケースでは有給休暇扱いになりますが、実は無給として扱われても文句は言えない休暇なんですね。

反対に育児休暇は介護休暇と併せて「育児・介護休業法」に守られる部分が多く存在しています。

例え育児休暇が明けたとしても、育休時間外や深夜勤務を制限したり、子供の看病のための休暇を取りやすくするよう推奨してくれたりと、働くママさんセラピストを応援してくれる制度となっています。

まぁこの辺りを疎かにすると、一緒に働く看護師さん達が全く就職に来なくなってしまいますので、病院や施設などでは「育児休暇実績あり」と掲載して全力でアピールすることが多いです。

特に理学療法士の仕事内容は、妊婦さんがしてはいけない動作が山ほど入っていますので、妊娠を希望される女性は、産休に理解があり、かつ育児休暇に力を入れている場所を選定して頂きたいと思います。

年収を算出してみよう

現在勤めている方は、年末に配られる源泉徴収票にて、ご自身の年収を知ることができます。

年収UPを目的に転職したはずが、逆に下がってしまった…。なんてことにならないよう、転職した場合の年収を想定しておきましょう。

以下の3つの合計金額を算出しよう!

①基本給×12ヵ月分
 掲載してある低い方の金額で算出!

②諸手当×12ヵ月分
 自分が該当する手当のみ計算!

③賞与:基本給×月数
「賞与あり」だけの記載は要注意!

実際にはこの金額に、残業代や休日出勤手当などが加算されるので、プラスになる可能性の方が高いです。

しかしこれらは、あくまで求人欄で判る範囲の算出方法です。これ以上の細かい数字は、面接以降に問い合わせるしかありません。

転職エージェントの活用

よく見かける転職斡旋サイト!

最後にこれらの活用方法について説明しておきます。

転職エージェントとは、登録すると担当が完全無料で相談に乗ってくれたり、見学や面接のセッティングをしてくれるサービスが売りの企業です。

頼めば志望動機の添削や、職務経歴書の書き方などの指導もしてくれます。

雇用側のメリット

どの企業も求人には頭を抱えることが多いようです。中でも1番の悩みの種は求人に掛かるコストでしょう。

求人広告を掲載する場合、例え一人も応募がこなかったとしても、載せているだけで多額の掲載料が掛かってしまいます。

その点、転職エージェントサイトは、採用が決まった時だけに金銭が発生する成功報酬型のため、長い期間掲載の掲載が可能だといったメリットがあります。

また事前に必要なスキルや条件を設定しておくことで、それに満たない人を応募前に除外出来る点や、細かい問い合わせに直接答える必要がないといった労力の軽減が可能となります。

利用する側のメリット

登録すると担当者が付きます。

その方は、その地区にどのような就職先があるのか、またどのような需要があるのかといった情報を知り尽くしているので、気軽に相場などを教えてくれます。

そして1番のメリットは、雇用側に聞きにくいこと(給与面や休日など)を、全て代理で質問してくれることです。

わざわざ自分から問い合わせしなくても、応募する前に細かい情報が手に入りやすいというメリットが利用者に生まれます。

また、今は転職する気はないけど「もしも今後こんな募集が出たら教えて」と、自分で細かく条件を指定しておく受け身の転職活動も可能です。

現在、公には募集はしていないが、過去に付き合いがある病院や施設に「こんな人がいるけど?」と売り込みをしてくれるので、求人欄に掲載されていない秘密の就職先が見つかる可能性があります。

デメリットとしては、複数の応募があった際、紹介手数料を支払うのが惜しくなり転職エージェント経由の応募者を落とす可能性が考えられます。

まぁ、転職サイトで募集を依頼している時点で「お金を掛けてでも良い人材が欲しい」ということでしょうから、考え過ぎかもしれませんが…。

また日々、求人情報が更新されるため、電話やメールによるディスカッションが多少なりとも必要になります。

人と全く関わらず自分のペースで、ゆっくり探したいという方であれば、煩わしいと感じるかもしれませんね。

利用した感想

実は、私も転職エージェントサイトを経由して転職をした経験があります。

転職先は、自社サイトやハローワークなどに求人掲載されていなかったため、登録していた転職エージェントからしか応募が出来ませんでした。

現在の勤務先は、そのサイトしか募集を掛けていなかったので、登録していなければ100%気づくことはありませんでした。

結果的には希望する条件で転職できたので、複数登録しておいてよかったと思います。

転職エージェントサイトは、得意な地区や抱えている顧客数に、差があると思います。まずは複数のサイトに登録しておき、担当者に自分が就職したい条件などを伝えておくことをお勧めします。

 いいところがあったら紹介して!

 年400万円以上出せるところが良い!

 年間休日120以上じゃなきゃヤダ!

 気が変わったから転職は止めた!

登録後は、色々ワガママを言ってみて、条件が合う所があったらラッキー!程度に思っておきましょう。

まずは有名どころのリンクを貼っておきますので、保険だと思ってチャレンジしてみて下さい。

<マイナビコメディカル>

おわりに

今後の理学療法士や作業療法士の待遇ですが、看護師さんや薬剤師さんのように需要に合わせて勝手に基本給が上る可能性は低いです。

これって現職の方であれば誰もが肌で感じているんじゃないかと思います。

また給与や休日も大事ですが、どうせだったら雇用側が求めるものと自分のスキルが一致している場所で働きたいと思うのが当然だと思います。

  給与が大事か?

  QOLが大事か?

もちろんこれらは入職してからじゃないと判明しない部分がたくさんあると思います。

今回は、せめて求人欄から少しでも読み取れる情報を多くし、自分に合う就職先、合わない転職先の選定に役立てて頂きたいと思います。

自分で道筋を立てる自信がない方は、是非、転職エージェントサイトを活用し、妥協をしない有意義な就職先に辿り着いて頂きたいと思います。

それでは皆さんの就職・転職活動が少しでも捗りますように。

今日はこの辺りで、アドュー!

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