PT・OT国家試験対策!脊髄小脳変性症の出題ポイントはここ

2018年9月3日

今日、臨床実習の最終日だった学生の皆様、お疲れ様でした。

さて、神経筋疾患の国家試験対策ですが、

第3弾は、 脊髄小脳変性症
Spinocerebellar Degeneration:SCD

にしようかと思います。

この病気は、教科書の記載も少なく、実習などで見かける頻度も多くないため、中々疾患の全体像を掴みにくいかもしれません。

国家試験の出題数は少ないですが、治療プログラムや、在宅環境などの3点問題に出て来ることがあります。

同じような問題ばかりですので、さらっと確認しておくだけでも、平均点Upが望めます。

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脊髄小脳変性症の分類

SCDの病型(びょうけい)は複雑なので、

「え?この病気もSCDだったの?」

ということも、あるかと思います。

国家試験でも、遺伝性の問題は出題されやすいので、さらっとまとめておきます。

非遺伝性脊髄小脳変性症

SCDの2/3は、非遺伝性といわれています。

皮質性小脳萎縮症(CCA)

40歳代の後半で発症しやすく、小脳性運動失調が主症状である。

全体の約2割がこのタイプで、高齢での発症も起こり得る。

多系統萎縮症(MSA)

全体の約4割を占めるのが、このMSAである。3種類の病型は、特徴的な症状が出現するので、覚えておきましょう!

①オリーブ橋小脳萎縮症:OPCA
※病名に「小脳」が入っているので、失調症状がメインとなる。

②線条体黒質変性症:SND
※病名に「黒質」が入っているので、パーキンソン症状が出現しやすい。

③シャイドレガー症候群:SDS
※症状として1番多いのが、自律神経症状(起立性低血圧など)である。

遺伝性脊髄小脳変性症

全体の1/3が遺伝性となります。非遺伝性以外は、孤発性と考えて良いので、有名どころだけ紹介します。

脊髄小脳失調症(SCA)

SCA1とか、SCA2といった数字で表示されるものになります。

タイプにより主症状が変化し、SCA3では錐体路徴候、SCA6では運動失調といった特徴がある。

歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)

小児から発症するケースでは、てんかん、精神遅滞なども出現する。

遺伝性ないし非遺伝性

痙性対麻痺
遺伝性痙性対麻痺と孤発性痙性対麻痺があり、どちらも下肢の痙性麻痺が主症状である。

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国家試験の出題ポイント

運動療法では、ほぼ法則が決まっています。以下の4つの項目は、絶対に覚えておきましょう。

運動療法について

フレンケル体操

例えば、自分の足を見ながら、踵をマットに滑らせて膝を屈伸させる。これを何回も行わせることで、小脳のフィードバック機能を、賦活しましょう!という運動です。

床に書いた足型に合わせて、ステップするなどの問題も過去に出ております。

 キーワード:視覚代償・反復運動

PNF

固有受容器を刺激する、特定のパターンを繰り返すことで、筋の学習効果を高める手技です。

国家試験では、PNFの手技から出題されるので、以下のワードを覚えましょう。

 キーワード
 ・リズミックスタビリゼーション
 ・クイックリバーサル
 ・スローリバーサルホールド

弾性緊縛帯

四肢の近位部を、弾性包帯などで縛りながら訓練することで、その効果を引き出す可能性がある方法です。

感覚系の情報を増大させたり、筋緊張低下の影響を、軽減する効果が、期待できるそうです。

 キーワード:四肢近位部

重錘

四肢の遠位部に重りを付けることで、感覚系からの情報を増大する効果を期待しています。

例えば、ボーリングの投球運動をする際、何も持っていない時と、実際に重い球を持っている時では、後者の方が肩の位置や指を離すタイミングが取りやすく感じるといったところでしょうか。

上肢に付ける重りは、200~400gで、下肢は500g~1kgといったところでしょうか。

 キーワード
 ・四肢遠位部に装着
 ・上肢にはスマホ2台分の重り

過去の問題では、四肢の遠位か近位かを、引っ掛けてきています。弾性緊縛帯と重錘が、ゴッチャにならないよう注意しましょう。

その他の出題ポイント

訓練や動作関連の問題では、その難易度が問われることがあります。以下のポイントは、必ず覚えておきましょう。

運動の大きさ

粗大から巧緻な運動へ

まずは、大きい運動から開始していき、徐々に、指先や足先などの細かい運動へ繋げていく。

運動の速さ

遅い運動から速い運動へ

当然、ゆっくりとした動作を獲得してから、徐々に、速度を段階的に上げていく。

動作の難易度

簡単な運動から複雑な運動へ

   重
  低い運動から高い運動へ

   姿勢と動作
  静的なものから動的なものへ

   支持基底面
  広い面積から小さい面積へ

   関節運動
  単関節運動から複合的な運動へ

以外に迷うので、整理しておきましょう!

歩行について

SCDの歩行に関する問題で、多いのが杖の使用になります。もしも、問題文に「上肢の失調」が入っている場合には、要注意です。

杖が上手に使えないことが、逆に転倒リスクを上げてしまうので、他の選択肢と合わせて慎重に判断していきましょう。

 キーワード
 ・規則性が失われた酩酊歩行
 ・歩隔を拡大させたワイドベース歩行
 ・両脚支持期は延長する
 ・バランスが崩れないよう早歩き

あとは運動失調に関する問題に慣れることが近道だと思います。下記の関連記事を読んでおくとさらにイメージつきやすいかと思います。

おわりに

個人的には、脊髄小脳変性症に関する問題は、不適切問題ギリギリなものが多いような気がします。

それだけ、問題を作るのが難しい疾患ということなんでしょうが、確実に点が取れる項目とは言い難いですね…。

しかし、多発性硬化症と共通する部分が多いので、失調に関する症状や検査などは、ここでしっかり覚えておくと良いと思います。

それでは、皆さんの平均点が1点でもUPしますように!

今日はこの辺りで、アドュー!

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