リハビリ評価の進め方!仮説を立てて検証してみよう

2018年8月31日

評価結果から、問題点やプログラムを決定することに、少し自信が無いという皆様、こんにちは。

リハビリでは、評価!評価!と、口酸っぱく言われます。でも、ROMを計測したり、筋力をMMTで数値化することは検査であり、評価ではないのですね。

そこで今日は、何かを知りたい!という現象に対し、仮説を立てて検証する、リハビリ評価の進め方についてお話します。

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評価の進め方

実習生も、新人セラピストも、患者さんの初期評価では緊張するものです。

当然、問診で主訴やDemandなど、患者さんの情報を集めることから始めるでしょう。

きっと、可動域が問題かな?筋力かな?といった、妄想が膨らんでしまい、

 とりあえずROMテスト

 なんとなくMMT

といった、検査主体になっていると思います。

残念ですが、これは評価ではありません。

ただのスクリーニング検査です。

では、そうならないための、評価の手順について、1つずつ説明していきたいと思います。

症状を分割させる

例えば、肩が痛くて挙がらない!という症状があったとします。

 筋肉が痛いのかもしれない

 靭帯が損傷しているのかもしれない

 炎症しているのかもしれない

このように、どんどん想像が膨らんでしまいませんか?

これは仮説ではありません。

ただの妄想です。

ここではまず、肩の痛みと可動域が、本当に関係しているのか?を評価します。

まずはこの2つの関連性を確認し、その後に、なぜ痛いのか?どうしたら痛くなくなるのか?と進んでいきます。

患者さんの主訴には、複数の要因が入っているため、評価のターゲットを見失いやすいです。

まずは、主訴である症状を具体化するために、分割して考えてみましょう。

検査項目は最小限にする

評価したいことが見当たらないと、とりあえず検査をしてみようか!という気になります。

しかし、これでは先ほども言ったように、スクリーニング検査をしているだけです。

別にセラピストである必要はありません。

先ほどの、肩の痛みであれば、

・肩屈曲の何度から痛みが出るのか

・他の運動方向でも痛みが出るのか

・どの部位(筋)に痛みがあるのか

・他動と自動で痛みに差があるのか

このような検査だけで、良いのです。

「肩を挙げると痛みがでる」といった現象があるのなら、まずは事務的に検査を進めましょう。

結果をどうこう考えるのは、その後です!

予想が入らないようにする

クイズ番組を観ていて、「答えはこれだろっ!」とドヤ顔で言ったものの、ハズレだったら「あ~そっちか!」という下り、どこの家庭にもありますよね。

でも評価では、そのような予測は入りません。

例えば、

「筋力低下が原因だと思います!」

と、実習生が言ったとしても、

「俺は筋力低下は関係ないと思うよ」

と、バイザーが言えば、それまでです。

「いや僕の予想の方が正しい!」と突っぱねることなく、きっと「そうですね」と、180°方向転換するはずです。

この場合、予想 VS 予想 のため、その当事者の、力関係によって答えが左右します。

人によって変化する考え…、これでは評価と呼べませんね。

だから、評価には自分の予想は入らない!これを徹底しながら進めて頂きたいと思います。

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仮説から検証へ

評価結果の確かめ算的な部分が、仮説の検証となります。

本当にこの評価が合っている?正解なの?という、自己採点になります。

では、この流れを説明します。

仮説を立てる

それでは立位姿勢の評価を例にしてみます。

 立位姿勢が体幹右側屈位となる

これを現象として、話を進めます。

どうして右に傾いちゃうの?と考えるのは危険です。先ほども言ったように、予想や妄想が、どんどん出てきてしまうからです。

そうならないために、どうしたら右側屈位が変化するの?という、現象に対して、直接アプローチをするような評価が望ましいのです。

例えば座位を取らせてみたところ、座ったままでも体幹は右側屈していたとします。

ということは、下肢の筋力や感覚、脚長差などは関係ない!と除外することができます。

続いて、脊柱が固まっているのか?を知るため、他動で姿勢を修正してみます。

すると、脊柱の可動性には問題なかったが、右の腹部から突っ張るような痛みがありました!

もしも、このような結果が出たのであれば、脊柱の変形や強直ではない!と除外できる項目が増え、かつ痛みが原因である可能性が高まりました。

ここでようやく仮説を立てます!

痛みが原因で、体幹右側屈している?

というものです。

 筋力は関係なかった!

 感覚は関係なかった!

このように、除外できるものを増やす、これも立派な評価になりますので、否定することの重要性を知って頂ければと思います。

検証作業に移行する

それでは、先ほどの仮説が、本当に正しいのか検証していきましょう。

正しいと判断するためには、原因となっている部分に、変化を与えることが必要になってきます。

<検証作業>

 ① 右腹斜筋の伸張時の痛みを取る

 ② 立位で右側屈の姿勢が修正された

このような検証結果があるとベターです。

実際に、痛みの緩和が姿勢改善と関係していた!ということが、検証されていますので、

 痛みが無くなれば姿勢は戻る!

と言い切ることができます。

反対に、痛みが改善しても姿勢はそのままだった!という結果でも、検証ができております。

 痛みと姿勢は関連性がない!

と言い切れるからです。

これも立派な「検証」になりますので、何も悲観することはありません。

次の仮説を探し、納得できるような検証ができるまで、作業を進めていきましょう!

実際、非の打ちどころがない、綺麗な検証結果が出る機会は少ないです。

だけど、この作業をしていくことで、本当の原因に近づけることは間違いありません。

そして、先ほどのように、バイザーや先輩セラピストの主観を、無理やり押し付けられることもありません。

だって、ちゃんと検証作業してるですもん!

おわりに

検証作業から導かれた結果は、患者さんのリハビリを進める根拠になります。

訓練したけど、やっぱり関係なかった…、といった失敗が各段に減ると思います。ベテランセラピストだって、このような仮説を立てて、それを検証する評価をやっています。

見た目は余裕そうに見えるかもしれませんが、頭の回転はフルブースト状態です。

自分の評価に自信がない方は、早めからこの検証作業を取り入れると、きっと明日につながる評価ができるようになると思います!

それでは今日はこの辺りで、アドュー!

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