リハビリ実習の動作分析!レポートでつまずかない書き方

2018年9月3日

レポート作成中、動作分析の途中で作業が止まってしまっている皆様、こんばんは。

患者さんの動作分析をしている時は、頭がフル回転しているので、後から思い出して記載するのって難しいですよね。

かといって、患者さんを待たせたまま、その場で記載する訳にもいかないし…。

そこで今日は、レポートを書くことを念頭においた、実習生向けの動作分析について、解説していきたいと思います。

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レポートが進まない原因について

個人的に動作分析は、理学療法士のメシの種だと思っています。

決して、理学療法士が優れている、という意味ではなく、機能訓練士と区別するためのスキルだということです。

学生時代には、大抵の人が、ここでつまずきますよね…。なぜなのでしょうか?

では、そのつまずく原因を探っていきましょう。

記載する情報が不足している

まず、1つ目ですが、パソコンの前で、患者さんの動作を想像している状態です。

この場合、

 ・相分けをしていない

 ・筋の活動を触知していない

 ・関節運動を把握していない

などが、考えられます。

要するに、書くべきことがないのですね。

パソコンの前で悩んでいる時間が、勿体ないし、このまま、無理やりに進めたとしても、きっとバイザーには見破られてしまうでしょう。

動作分析は、事実から成るものです。

運良く、上手に文章が書けたとしても、いずれつじつまが合わなくなり、書き直す可能性が高くなります。

もしかしたら、翌日以降の睡眠時間を削る火種になるかもしれません。

こんな時は、挽回する方法を考える方に、気持ちを切り替えましょう。

相を分け、どの筋を触り、どの関節運動を観察するのか、本日の行動をまとめ、朝一番にバイザーに相談しましょう。

 ・確認不足があったこと

 ・記載が止まっていること

 ・対応策を考えてきたこと

 ・昨日の遅れを取り戻すこと

誠心誠意訴えましょう。

なぜ、課題のレポートができなかったのかの考察し、それを修正するための行動をしっかり示せば、大抵の人は許そうと思うはずです。

にもかかわらず、怒るバイザーがいるとしたら、それはもうどうしようもありません。

(んじゃ、お前はミスしないのかよ!)

と、心の中で言って堪えて下さい。

記載の方法が分らない

動作に関する情報は手元にあるが、いったいどうやって書きだしたら良いのだろう…?

恐らく、このような原因で悩む方が大半だと思います。

でも、安心して下さい。

進め方、書き方、目的が曖昧であり、正解が無いのですから、誰もが通る道です。

そこで、動作分析を、レポートに記載するためのルールを、もう一度、確認してみましょう。

環境を記載する

全ての評価において、再現性がとても重要ですので、まずは、動作を実施した環境を書きます。

 ・40cmのイスを使用

 ・両上肢は体側に下垂位

 ・病棟ベッドでL字柵の使用あり

 ・右側の壁に手をつきながらの階段昇降

など、どのような場所、どのような環境だったのか、できるだけ詳しく記載していきましょう。

これだけで、文字数が稼げるし、事実を書くだけなので、きっとスラスラ書けると思いますよ。

相を分けたものを記載する

続いては、動作を細かく、相ごとに分けたものを記載しましょう。

相分けの方法や、その役割などは、こちらの過去記事を参照して下さい。

自立度や介助点を記載する

最後は、その動作が、どのようなレベルにあるのかを記載します。

介助が必要であれば、まずは、どのような介助をしたのかを書いてみましょう。

また、その介助がないと、どうなるのか説明があるとGoodですね!

動作 介助の内容 介助の必要性
寝返り

両膝を立ててから寝返るよう口頭指示をした

下肢伸展位のままだと、骨盤が回転しない

認知症があるため、手順が覚えられない

起き上がり

頭部を持ち上げ身体を起こす部分を介助した

枕から頭を浮かすことができず、動作が開始しない

立ち上がり

前方から両手を引き、前方への荷重を誘導した

離殿できない、もしくは離殿しても、すぐに座ってしまう

このような情報を足しておくだけで、どのような能力が不足しているのか、イメージしやすくなりますね。

レポート作成で手が止まっている方は、各動作の項目に、この3つを追加してみて下さい。

この部分がしっかり記載されていれば、どのような動作だったのか、読み手がイメージしやすくなりますので、まとまったレポートになるでしょう。

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レポートを仕上げよう!

レポートは、何度も書き直したり、修正したりすると、段々、崩れていくことがあります。

まずは、動作の中から、言いたいこと、伝えたいことを、箇条書きにしてみましょう。

その後、時系列や優先順位を考えながら、組み立てる作業に移ります。

では、簡単な例を1つ挙げてみますね。

立ち上がり動作の例

着目点:前方への荷重移動が苦手な原因

・ソファや低いイスから立ち上がりが困難

・掴まりながらの立ち上がりは良好

・筋力は概ね維持されている

・着座の失敗が目立つ

記 載

高さ30cmの台から立ち上がり動作を観察。

両上肢は胸の前で組ませ、座面は大腿1/2の位置、歩隔は肩幅とし、股関節、膝関節90°屈曲位、足関節は底背屈中間位で設定した。

屈曲相では、体幹前屈に伴う骨盤の前傾運動が観られず、矢状面で前額部が外果に一致する浅い屈曲運動であった。

この相での腰部起立筋群と両ハムストの活動が弱く、下肢への荷重移動が不足していた。

離殿相に移行する直前に、両Quadの活動が開始するが、離殿出来ずに失敗となる。

屈曲相で前方への荷重移動を介助すると、離殿後に下腿が前傾せず、後方へ荷重移動を開始する。

この時「前に転びそう」との訴えがあり、離殿時に、前方への荷重移動に対する恐怖感が確認される。

セラピストが、前方より両上肢を介助し、誘導することで、離殿後の荷重の前方移動と、その後の伸展運動が可能となった。

よって、屈曲相での骨盤前傾運動と荷重移動の減少は、離殿後の恐怖心によるものであった。

【解説】
上肢を誘導したことで、自分の足で踏ん張り、離殿相 → 伸展相までできました。

転倒しなかったということは、立ち上がるための能力は、持っているということです。

よって、骨盤の前傾運動も、下肢への荷重移動も、

 × できない

 〇 やりたくない

ということが、分析の結果になります。

このように、動作分析したことで、ここが判りました!といった、記載にしていきましょう!

おわりに

小さい頃から、国語の「作者の気持ちを述べよ」という問題が嫌いでした。

〇付けをする先生が作者なら良いけど…、お前誰やねん!何勝手に作者の気持ちを代弁しとんねん!と思っておりました。

もしかしたら、天国にいる作者も、

「えっ…?全然違うけど…」

となっているかもと思うと笑えてきます。

それと一緒で、学生さんや後輩セラピストに必ず「動作分析で正解を求めないよう」と伝えてあります。

動作分析から解ること、伝わることは受け取る人間によって少しずつ違うけど、動作分析から得られる情報は決して変化しないということです。

試行錯誤して「恐らくこんな感じじゃない?」という納得する考えに辿り着くプロセスが重要だと思います。

だから、人が行った動作分析にとやかく言うことはありませんが、想像や憶測で進める動作分析には、必ずボロが出ます。

常日頃から、事実を追い求める動作分析をしていれば、レポートで悩むことは絶対にありません。

動作分析の進め方とレポート作成を同時に行い、どちらも納得できれば、きっとそれが正解に近い動作分析の結果となるのだと思います。

何度も失敗しながら、自分が納得出来るレベルに持っていって頂ければと思います。

それでは今日はこの辺りで、アドュー!

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