他部門からの情報収集!リハビリ実習生が聞くべき内容とは
レポート作成に取り掛かり始めた、リハビリ実習生の皆様、こんにちは。
実習レポートの他部門情報って、結構ハードル高いですよね。
初めての実習だし…、
どんなことを質問すればいいの?
医師や看護師さんって怖そう…、
こんな事、聞いていいのかな?
きっと、判断できないことが多くて、難しいと感じていると思います。
そこで今日は、情報収集を上手に進めるためのコツを、お伝えしてみたいと思います。
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他部門情報とは
現在、医療はチームアプローチの時代です。
よって、治療方針やゴールなどを、他職種と共有し、より良いサービスを患者さんに提供していくべきです。
リハビリ職であれば、担当者から情報を集め、自分のセラピーの方針を決定していきます。
情報共有の重要性
ある調査によると、医療従事者は、常に多忙なため、他部門とのディスカッションが圧倒的に不足しているそうです。
各担当者が集まり、1人の患者さんのことを、じっくり話し合うのが望ましいのですが、忙しい場合には廊下の立ち話で済ませることもあります。
しかし、忙しさを理由に、情報共有を怠ると、
リハビリ → 自立度を上げるアプローチ
看護師 → 転倒させないよう介助多め
といった、正反対の方針で介入してしまうことがあります。
クーラーと暖房を同時につける!的な無駄は、全て患者さんの不利益になりますので、担当者間で情報を共有することは、とても大切だということですね。
他部門情報の集め方
では、リハビリ職を目指す、実習生の方に向け、他部門情報収集の進め方を解説していきます。
アポイントメントについて
先ほども書きましたが、どの部門も多忙なため、いきなり「質問いいですか?」と来られても困ってしまいます。
基本的に、いつ、どこで、誰とというアポイントメントは、実習指導者が各部門に話をつけます。
実習生は、時間と場所を間違わないこと、質問内容は事前に用意しておくこと、この2つに気を付けましょう。
質問する内容について
それでは、どの部門に、どのような質問をすればよいのか?という部分を、解説していきます。
Dr.からの情報
重要度 ★★★★★
難易度 ★★★★☆
忙しさ ★★★★★
いきなりのラスボス登場です。
というのは嘘で、しっかりと事前の準備しておけば、何も問題ありません。
注意することは、忙しいということを考慮し、ダラダラと的を得ない質問をしないことです!
【主な質問内容】
・疾患に関すること
投薬状況、画像診断、予後
・リハビリに関すること
注意点、禁忌事項、中止基準
・入院期間に関すること
ゴール設定、治療方針
要するに、リハビリを進めるにあたり、何に注意すればよいのか?また、どのようなことを達成すればよいのか?期待しているのか?
最低でも、これだけは確認しておきましょう。
Nrs.からの情報
重要度 ★★★★☆
難易度 ★★★☆☆
忙しさ ★★★★☆
続いては、看護師さんですね。
看護師さんの場合、受け持ちが日ごとに変化するので、担当であったとしても、全ての状態を把握している訳ではありません。
よって、本当に細かい質問には、答えられない場合もあります。その辺りを加味して、質問内容を吟味していきましょう。
【主な質問内容】
・ADLに関する事
トイレや入浴時の介助量など
・部屋での活動について
介助の頻度、服薬管理、トラブルなど
・夜間について
睡眠状況、夜間の介助について
・入院中に関すること
ゴール設定、看護方針
やはり、倫理的、時間的に、自分では確認できないことを質問するのが良いでしょう。
リハビリ職からの情報
重要度 ★★★★☆
難易度 ★☆☆☆☆
忙しさ ★★★★☆
PTの学生さんであれば、OTやSTの見学を兼ねて、質問するチャンスがあるはずです。
同じリハビリ職ということで、気軽に質問できるので、気楽にこなせるのではないでしょうか。
【主な質問内容】
OTとは、リハビリの治療方針を沿わせながら、ゴールに向けたプログラム内容を確認します。
STからは、摂食や嚥下機能、高次脳機能などの質問が一般的でしょう。
MSWからの情報
重要度 ★★★☆☆
難易度 ★★☆☆☆
忙しさ ★★★☆☆
メディカルソシャルワーカーは、保険関連だけではなく、経済状況や転帰先の調整などを担っています。
知りたい情報があったとしても、大抵はカルテを確認すれば解ります。そのため、実習生が積極的に情報収集する頻度は、少ないのかもしれません。
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ケアマネからの情報
重要度 ★★★☆☆
難易度 ★★★☆☆
忙しさ ★★★★☆
担当症例の患者さんに、ケアマネが付いているのであれば、そこからも情報を得ておきましょう。
【主な質問内容】
・自宅のこと全般
段差、就寝環境、手摺りの有無
・退院後のこと
新しい介護用品の導入など
・サービスについて
デイケア、訪問リハなどの調整
病院にケアマネが来ることはありますが、頻度は高くありません。
バイザーを通して、電話連絡するのが良いでしょう。学生だからといって遠慮は要りません!
情報収集の方が大切なので、頼んでみましょう!
家族からの情報
重要度 ★★★★☆
難易度 ★★★☆☆
忙しさ ?
患者さんと、家族の希望が一致しているとは限りません。もし、在宅復帰を目標にする方であれば、できるだけ早く、家族の意向を確認しておくべきだと思います。
お見舞いに来た時に時間をもらうとか、電話を掛けるとか、患者さん自身にアポを取ってもらうこともあります。
特に、患者さんの認知面が怪しい時など、家族からの話が鍵になることがありますので、是非ともチャレンジしてみて下さい。
同室者からの情報
重要度 ★★★★☆
難易度 ★☆☆☆☆
忙しさ ★☆☆☆☆
実は、誰よりも「しているADL」を観ているのは、同室者の方なんですね。
部屋の中では、本音トークが飛び交っていますので、愚痴などの情報が、何でも手に入ります。
昼寝ばっかりしていないか、危険行動がないか、レポートの材料が埋もれていますよ!
質問する際の注意点
それでは、他部門からの情報収集で、絶対にやってはいけない言動を挙げておきます。
「Aさんのゴールってなんですか?」
「Bさんの看護方針を教えて下さい」
このような、丸投げな質問はNGです。
なぜなら、
・今のところ在宅復帰です
・穏やかに過ごせるための援助です
なんて答えが返ってきたとしても「あぁ、わかりました…」と、単発なやりとりしか生まれないからです。
相手が何に対して答えてよいのか分からないので、回答も幅広いものになってしまいます。
そうならないために、
このように、相手の答えに対して質問をするなど、単発の質問大会にならないような、やりとりが必要だと思います。
うん、難しいですね…。
おわりに
実際に、実習中の他部門情報に関しては、レポートやレジュメの穴埋めの為にやっている感が拭えません。
しかし、実際に働くようになってからは、患者さんの情報収集能力が、臨床力に直結するものと感じております。
自分が知りたいことを知るためには、どうすれば良いのか!この気持ちが強い程、行動に移せると思います。
その想いが、きっとバイザーにも良い印象を与えられると思います。実習生の皆さんも、必要な他部門情報がしっかり収集できるよう、頑張って欲しいと思います!
それでは今日はこの辺りで、アドュー!
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