リハビリ 診療記録!~SOAPの書き方について~

2018年8月30日

業務終わりの診療記録に追われて、ついつい帰るのが遅くなってしまう皆様こんにちは。

学生時代の実習より、記録というものが付き纏うこの職業であります。

特にリハビリでは記載するべきものが、その日の体調から、評価結果、治療効果など山ほどあります。電子カルテならまだしも、手書きでダラダラと書いていてはキリがありません。

書き物が苦手で時間が掛かる、書いているうちにまとまらなくなる、といったお悩みの方、まずは「S・O・A・P」、この4つで整合性の取れた記録が書けるようにしてみてはいかがでしょうか。

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SOAPの書き方

リハビリにおけるSOAPの記載方法は、人によって結構違います。

今日のお話も、実習先で全然ダメ!と言われるかもしれません。

そんな時は「あっ、そうなんですか」といって実習先のやり方に従いましょう。

それでは例も交えながら、お話していきたいと思います。

テーマの決定

慣れないうちは、評価や治療経過などの項目が増えてしまい、何を考察したらよいのか見失ってしまうことがあります。

記録をつけているうちに考えがブレないよう、最初に対象となるテーマを決定し、軸を作っておきましょう。

また最初のうちは余り手を広げず、一人の患者さんに対して、複数のSOAPに分けて記載すると良いでしょう。

「右傾姿勢についての評価」

「装具の適応について」

「立ち上がり動作での離殿失敗について」

このように症状ごとに考えをまとめられるよう、小分けして記録を残すクセをつけていきましょう!

S:主観的データ(subject)

この項目では「患者さんの訴え」を書くことになります。

 痛みがある

 歩けなくなってしまった

 身体が強張る

などの患者さんの主訴を記載することで、その訴えに対するSOAPが始まります。

とは言っても、なんでもかんでも書いてしまっては、収集がつかなくなってしまいます。

よって、その後のO・A・Pに結びつく部分だけ記載しましょう。

もしも「運動負荷量についての検討」というテーマであれば、

<Subjective data>
昨日は疲れてリハビリ後に寝てしまった。

実は今日も若干疲れが残っているよ。

といったものになります。

テーマに沿った患者さんの主観的なデータだけを記載するようにしましょう。

O:客観的データ(object)

この項目は記載する量が1番多くなります。

よって書くスペースが無くなるほど詰め込まず、テーマに沿ったものだけを選定して、記載するようにしましょう。

先ほどの主観とは違い、誰が見ても、誰がやっても同じ結果になるものが、この項目に当てはまります。

例えば肩屈曲ROMが170°であれば、誰がやっても同じ数値が出るはずです。

血圧測定結果や、10m歩行の歩数やタイムなどは、そのまま数値を記載するだけなので分かり易いかと思います。

要するに1人の意見で決定した結果ではなく、誰がどうやってもこの結果なんです!というようなものを並べていきましょう。

しかし訓練をしていて感じることだってあります。

 昨日よりも集中しているな

 この訓練は楽しくできているな

などといったものが重要なデータになる可能性だってあります。

このようなセラピストの主観的なデータがあった場合、私自身はOと混ざらないようSに記載しております。

明確な答えはありませんので、SOのどちらに書くかは、自己で判断して頂ければと思います。

A:考察(assessment)

考察はあくまでもSOで並べた情報から判断出来ること、このような考えであれば辻褄が合うといった分析をする場所になります。

ここでよくあるミスは、客観的データの追加を行ってしまうことです。

 訓練後に立ち直り反応が向上

 温熱療法後に疼痛緩和:VAS8⇒VAS3

これらはOに書く項目になります。

ここでは過去系である「~した、~になった」を使わないようにしましょう。

考察では結果がないと始まりません。

Oで記載されている、検査結果や治療結果に対し、なぜこのような結果になったのかを考えていく作業になります。

なぜ改善したのか、なぜ効果があったのか、なぜゴールが達成できなかったのかを、根拠を提示しながら読み手に説明していく場所になります。

P:計画(plan)

ここでは、考察で判断したことに対し、どう対処するのかを記載していきます。

テーマが「治療訓練の負荷について」であれば、このままの負荷で様子を見るPlan継続、もしくは負荷を減らすPlan変更のような記載になります。

要するにこのPを決定した理由が、しっかりとAに記載されていればOKということになります。

よって治療プログラムや、治療方針、ゴール設定を再設定する必要があるのか、ないのかをここで宣言できれば、SOAの段階で根拠が得られているということになります。

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SOAPの記載例

<テーマ>
短下肢装具を装着した歩行訓練について

・Subjective data
やっぱり着けていると足が楽に感じる、安心感があるし疲れにくいような気がする

・Objective data
100mの連続歩行を実施。 

歩行に要する時間は未装着で150秒、装具使用では140秒に短縮し、大腿部に軽度の痛みを伴う疲労感が解消された。

また、装着時の歩容は、遊脚相で過度な股関節と膝関節の屈曲が軽減し鶏歩が改善。初期接地は踵から可能となり、LRでの過剰な膝の屈曲も軽減を認めた。

・Assessment

装具の目的は足関節固定の補助である。

その結果、つまづきに対し下肢拳上の過剰な代償運動が抑制されたことで、歩容の変化が起こったと考えられる。

また、膝関節屈曲位での荷重においても、足関節の固定性向上が膝関節の安定性につながっていると考える。

よって、不要な筋活動が抑えられ、疼痛を伴う疲労感が解消され、歩行速度の上昇、歩きやすさに繋がったと考えられる。

・Plan
疲労や疼痛による制限が解消されたので、歩行訓練に装具装着を導入していく。

また疼痛が出現しない範囲で、歩行距離を漸増していき歩行耐久性の向上を目指していく。

ちょっとボリュームが大きくなってしまいましたので、分かり易くするためにPAOSでまとめてみましょう。

P:今後の歩行訓練のプランはどうする?
  装具を装着したまま続けようと思う

A:なぜ装着するという判断をしたの?
  メリットしかなかったから

O:客観的な判断材料はなに?
  歩行速度の上昇と歩容の改善

S:主観的な判断材料はなに?
  着けていると歩きやすい

こんな感じじゃないかと思います。

場合によってはOSAPでもOAPでもSOAでも良いと思います。

大事なのは毎日記録をつけるということになります。

記載しておきたいことをサラっと残せるよう、自分なりにデフォルメしながら書きやすい方法を見つけてみて下さい。

おわりに

当たり前ですが診療記録はとても重要になります。

自分の評価や治療を見直す際に必要になるし、何か事故があったときに自分を助けてくれることもあるかと思います。

そして何より早く帰れるように、スピーディに簡潔に記載できる能力を身につけて仕事終わりの時間を充実させて頂ければと思います。

それでは今日はこの辺りで、アドュー!

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